スウェーデンの医療事情について院内研修会を行いました。

5月25日(水)、院内研修会を行いました。
スウェーデンのカロリンスカ大学病院の耳鼻咽喉科・頭頸部外科医エリン・マースク先生をお招きし、『スウェーデンの医療事情について』と題してご講演いただきました。

この度、マースク先生は当院の耳鼻咽喉科・頭頸部外科にNBI(内視鏡手術)の見学を目的に当院を訪問されました。なお、カロリンスカ大学は、欧州トップクラスの医科大学であり、ノーベル生理学医学賞の選考委員会があることでも有名です。

講演では、スウェーデンにおける医療制度や税制など、日本との相違点を踏まえ分かりやすくご説明いただきました。興味深かったことは、スウェーデンの平均在院日数は圧倒的に短く、通常日本では数日間の入院を要する手術でも日帰り退院が可能であったり、診察・治療までかなり長く待つケースが多いことなどです。更に、スウェーデンでは胃がんがほとんどみられないとの話には、聴講者から驚きの声が上がっていました。日本の内視鏡手術については、技術および機材の面で世界的に評価が高いとのことでした。

普段の業務では聞けない情報に、聴講者の関心も高く、ホスピスや休暇についての質問も出ていました。講演後、「他国の医療情勢がわかり勉強になった」「貴重な話を聞けた」という感想の他、「自国の制度についてさえ理解できていないことに気付いた」という声もあり、有意義な研修会となりました。

上列中央がエリン・マースク先生
世界有数の医療機関から当院にご来院いただき、ご講演していただいたことは嬉しい限りです。これを機会に私たちもより広い視点を持ち、医療に携わっていきたいと思います。
エリン・マースク先生、ありがとうございました。